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フリマアプリで子どもがトラブル?未成年者の契約を法的に考える【2026年最新】

スマートフォンが身近になり、フリマアプリを利用する子どもが増えています。しかし、思わぬ売買トラブルに巻き込まれるケースも少なくありません。未成年者がフリマアプリで売買契約を結んだ場合、どのような法的問題が生じるのでしょうか。本記事では、未成年者の契約と取消権を軸に、子どもがトラブ…

こども六法スクール プロデューサー
2026.07.17
フリマアプリで子どもがトラブル?未成年者の契約を法的に考える【2026年最新】

スマートフォンが身近になり、フリマアプリを利用する子どもが増えています。しかし、思わぬ売買トラブルに巻き込まれるケースも少なくありません。未成年者がフリマアプリで売買契約を結んだ場合、どのような法的問題が生じるのでしょうか。本記事では、未成年者の契約と取消権を軸に、子どもがトラブルに遭った際の法的対処法や、家庭で育むべき法的思考力について詳しく解説します。

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子どもとフリマアプリ:広がる利便性と潜むリスク

近年、フリマアプリは不要なものを手軽に売買できる便利なツールとして、大人だけでなく子どもたちの間でも広く普及しています。お小遣い稼ぎや、欲しいものを自分で見つける手段として、小学生や中学生が利用するケースも珍しくありません。しかし、その手軽さゆえに、子どもたちが法的知識を持たないまま売買契約を結び、思わぬトラブルに巻き込まれるリスクも高まっています。

例えば、「想像していたものと違う商品が届いた」「代金を支払ったのに商品が送られてこない」「高額な商品を衝動買いしてしまった」といった事例が、国民生活センターや消費者庁に多数報告されています。特に、未成年者の場合、大人に比べて経験や知識が不足しているため、適切な判断が難しく、悪意のある相手にだまされてしまう可能性も否定できません。

2024年3月に国民生活センターが発表した「子どもの消費者トラブルに関する年次報告」によると、フリマアプリ関連の相談は増加傾向にあり、特に「未成年者の契約」に関するトラブルが目立つとされています。これは、子どもたちがインターネットを通じて簡単に契約を結べる環境になったことと、契約の重みや法的責任について学ぶ機会が少ない現状が背景にあると考えられます。

このような状況で、保護者の方々がまず知っておくべきは、未成年者が結んだ契約には特別なルールがあるという点です。法律は、経験が浅く判断能力が未熟な未成年者を保護するため、いくつかの特別な規定を設けています。この法的保護の仕組みを理解することが、子どもをトラブルから守る第一歩となるでしょう。

未成年者の契約と「取消権」の基礎知識

未成年者の契約と「取消権」の基礎知識

子どもがフリマアプリでトラブルに巻き込まれた際に、保護者が知っておくべき最も重要な法律知識の一つが、民法で定められている「未成年者の契約と取消権」です。日本の民法では、未成年者が保護者の同意を得ずに結んだ契約は、原則として取り消すことができるとされています。これは、未成年者が未熟な判断力で不利益な契約を結んでしまうことを防ぐための保護規定です。

民法第5条1項には「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。」と規定されています。そして、同条2項には「前項の規定に違反する法律行為は、取り消すことができる。」と定められています。ここでいう「法律行為」とは、売買契約のような、法律上の効果を発生させる行為を指します。フリマアプリでの商品の購入や出品も、この法律行為に該当します。

この規定により、例えば小学生や中学生が親の同意なしにフリマアプリで高額な商品を衝動買いしてしまった場合、保護者はその契約を取り消すことが可能です。契約が取り消されると、その契約は最初からなかったことになり、売買された商品と代金はそれぞれ元の持ち主に返還されることになります。

ただし、この取消権にはいくつかの例外があります。例えば、未成年者が「処分を許された財産」の範囲内で契約を結んだ場合(お小遣いで文房具を買うなど)、その契約は取り消せません。また、未成年者が年齢を偽って「自分は成年だ」と相手を信じさせた場合や、保護者の同意があったと偽った場合も、原則として取消権を行使できないことがあります。これは、相手方(取引相手)を保護するための規定です。

この「取消権」という制度は、子どもを安易な契約から守る強力な盾となりますが、その適用には細かい条件や例外があるため、具体的なケースで正しく理解し、適用する法的思考が求められます。単に「未成年だから取り消せる」と考えるのではなく、「なぜ取り消せるのか」「どのような場合に例外となるのか」を深く掘り下げて考えることが大切です。

親の同意なしの契約、どこまで取り消せる?具体的なケースで考える

親の同意なしの契約、どこまで取り消せる?具体的なケースで考える

未成年者の契約取消権は、子どもを保護するための重要な制度ですが、その適用範囲や条件は一律ではありません。具体的なケースで考えてみましょう。

ケース1:お小遣いで漫画を購入 小学生が、自分のお小遣いの中からフリマアプリで欲しかった漫画を購入しました。この場合、保護者の同意は必要でしょうか。 原則として、未成年者が「処分を許された財産」(お小遣いなど)の範囲内で購入したものは、法定代理人の同意は不要とされ、取消権は行使できません(民法5条3項)。子どもが自分のお小遣いで購入できる程度の金額の漫画であれば、取消しは難しいでしょう。

ケース2:保護者のスマートフォンで高額なゲーム機を購入 中学生が、保護者のスマートフォンを勝手に使い、親のクレジットカード情報を入力して、高額な最新ゲーム機をフリマアプリで購入してしまいました。 この場合、保護者の同意は明らかにありません。また、高額なゲーム機は一般的に「処分を許された財産」とは考えにくいため、この契約は未成年者取消権の対象となり、保護者は契約を取り消すことができます。取り消せば、ゲーム機は返送され、支払った代金も返金されます。

ケース3:成人だと偽ってブランド品を売却 高校生が、自分は成人であると偽ってフリマアプリでブランド品を売却し、代金を受け取って使い込んでしまいました。その後、購入者から商品の状態についてクレームがつき、返金を求められています。 民法21条には、「未成年者が詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない」と定められています。このケースのように、未成年者が「自分は成人である」と偽って相手方を誤信させた場合、原則として取消権を行使することはできません。しかし、詐術があったかどうかの判断は難しく、単に「成年だと思った」というだけでは詐術とは認められないこともあります。例えば、見た目が大人びていただけで、積極的に年齢を偽っていなければ、取消権が認められる可能性もあります。

これらのケースからわかるように、未成年者の契約取消権は、子どもの年齢、契約の内容、金額、保護者の同意の有無、そして未成年者自身の行動(詐術の有無)など、さまざまな要素を総合的に考慮して判断されます。単に「未成年だから取り消せる」と短絡的に考えるのではなく、それぞれの状況を丁寧に分析し、根拠となる法律の条文に照らし合わせて考えることが、法的思考の第一歩です。

「消費者契約法で未成年者を保護!法的思考力でトラブル回避【2026年最新】」も合わせて読むことで、未成年者の消費者トラブルに対する理解が深まるでしょう。

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身近なケースで考えてみよう

身近なケースで考えてみよう

フリマアプリでの未成年者トラブルは、大人には想像しにくい多様な形で発生します。ここで、保護者の方々と子どもたちが一緒に考えられる、より具体的なケースを提示してみましょう。

ケースA:限定品スニーカーを衝動買い、支払い後に後悔 小学6年生のケンタくんは、大好きなアニメキャラクターとコラボした限定スニーカーがフリマアプリに出品されているのを見つけました。定価より少し高かったのですが、限定品のため「今買わないと二度と手に入らない」と思い込み、母親のクレジットカード情報を覚えていたケンタくんは、保護者に内緒でそのスニーカーを即座に購入しました。金額は3万円です。

数日後、ケンタくんの元にスニーカーが届きましたが、実物を見ると「思っていたのと違う」「やっぱり3万円は高すぎた」と後悔し始めました。母親に打ち明けたところ、母親は「勝手に高額なものを買って!」と怒り、出品者に返品と返金を求めましたが、出品者は「購入者の都合による返品は受け付けない」と拒否しています。

これは法的にどうなるでしょうか? ケンタくんは小学6年生(12歳前後)であり、未成年者です。3万円のスニーカー購入は、通常、親の同意なしに処分を許された財産の範囲を超えると判断されるでしょう。母親のクレジットカード情報を勝手に使った点も問題です。この状況で、ケンタくんが結んだ売買契約は法的に有効なのでしょうか?そして、母親は契約を取り消し、代金を取り戻すことができるのでしょうか?

ケースB:ゲームアカウントを売却、後になって取り戻したい 中学2年生のユウキくんは、友人関係のトラブルでゲームを辞めることになり、これまで大切に育ててきたゲームアカウントをフリマアプリで売却しました。金額は5千円でした。取引はスムーズに進み、ユウキくんは代金を受け取りました。しかし、しばらくして友人との関係が修復され、再びゲームを始めたくなったユウキくんは、売却したアカウントを取り戻したいと考えるようになりました。

ユウキくんは保護者に相談し、保護者は「未成年が勝手に売ったものだから取り戻せるはずだ」と主張し、購入者にアカウントの返還と代金の返却を求めました。しかし、購入者は「正当な手続きで売買が成立したものであり、今更返還はできない」と拒否しています。

これは法的にどうなるでしょうか? ユウキくんも未成年者ですが、5千円という金額は、お小遣いの範囲内と判断される可能性もあります。また、ゲームアカウントというデジタルコンテンツの売買が、民法上の「財産」にどう位置づけられるかも論点です。一度売却したアカウントを、未成年者であることを理由に取り戻すことはできるのでしょうか?また、購入者側にも保護されるべき権利はないのでしょうか?

これらのケースは、子どもたちが直面しうる具体的な状況であり、法的な視点から多角的に考える必要があります。

法律は何と決めているか

法律は何と決めているか

上記のケースを考える上で、中心となる法律は「民法」です。特に、未成年者の契約に関する以下の条文が重要になります。

民法・第4条(成年) 「年齢十八歳をもって、成年とする。」 この条文により、18歳未満の者は「未成年者」と定義されます。フリマアプリでのトラブルが起きやすい小中学生は、全員が未成年者にあたります。

民法 第5条(未成年者の法律行為) 1. 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。 2. 前項の規定に違反する法律行為は、取り消すことができる。 3. 第一項の規定にかかわらず、未成年者は、単独で、次に掲げる行為をすることができる。 一 営業を許された未成年者がその営業に関する行為をすること。 二 前号に掲げるもののほか、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産をその目的の範囲内において処分すること。 三 前二号に掲げるもののほか、法定代理人が目的を定めないで処分を許した財産を処分すること。

この民法第5条が、未成年者の契約における「取消権」の根拠となります。 要件に分解すると、以下のようになります。

  • 原則: 未成年者が法律行為(売買契約など)をするには、親などの「法定代理人」の同意が必要です(1項)。
  • 効果: 同意なしに結んだ契約は、「取り消すことができる」(2項)。
  • 例外1(同意不要な行為): 権利を得るだけ、または義務を免れるだけの行為(例: 贈与を受ける)は同意不要(1項ただし書き)。
  • 例外2(単独でできる行為):
    • 営業を許された未成年者がその営業に関する行為(3項1号)。
    • 親が目的を定めて処分を許した財産をその目的の範囲内で処分する行為(3項2号)。
    • 親が目的を定めないで処分を許した財産(お小遣いなど)を処分する行為(3項3号)。

民法・第21条(詐術) 「未成年者が詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。」 これは、未成年者が自分を成年であると偽ったり、親の同意があるかのように装ったりした場合、相手方を保護するために取消権を制限する規定です。

これらの条文を正しく理解し、個別のケースに当てはめることが、法的思考の訓練となります。特に、第5条の「ただし書き」や「例外」の部分を読み解くことが、議論の分かれ目となることが多いのです。

また、フリマアプリでは、出品者と購入者の間で「売買契約」が成立します。この契約は、当事者間の合意によって成立し、互いに義務(代金支払い、商品引き渡し)を負うものです。未成年者の契約トラブルは、この契約が法的に有効か、取り消せるか、という点で争われることになります。

「子どもに法教育が必要な理由」でも、このように条文を読み解くことの重要性を解説しています。

ケースにあてはめて考える

ケースにあてはめて考える

先ほどのケースを、民法の条文に当てはめて考えてみましょう。

ケースA:限定品スニーカーを衝動買い、支払い後に後悔

  • ケンタくんの年齢: 小学6年生(12歳前後)なので、民法第4条により「未成年者」です。
  • 法律行為: フリマアプリでのスニーカー購入は、民法第5条1項にいう「法律行為」に該当します。
  • 法定代理人の同意: 母親のクレジットカード情報を勝手に使っており、母親の同意はありません。
  • 例外の検討:
    • 「単に権利を得、又は義務を免れる法律行為」ではないため、1項ただし書きは適用されません。
    • 「営業を許された未成年者」ではないため、3項1号は適用されません。
    • 「処分を許された財産」であるか? 3万円という金額は、小学6年生のお小遣いの範囲を大きく超えることが一般的です。母親がスニーカー購入を目的として3万円を処分することを許したわけでもありません。したがって、3項2号・3号も適用されにくいでしょう。
  • 詐術の有無: ケンタくんが年齢を偽ったり、母親の同意があるように積極的に装ったりした事実は明確ではありません。単に勝手にクレジットカード情報を使っただけでは、民法21条の「詐術」には当たらない可能性が高いです。

結論: ケンタくんが母親の同意なしに結んだ3万円のスニーカー購入契約は、民法第5条2項に基づき、母親(法定代理人)が取り消すことができます。契約が取り消されれば、ケンタくんはスニーカーを返品し、出品者は代金3万円を返金する義務を負います。

ケースB:ゲームアカウントを売却、後になって取り戻したい

  • ユウキくんの年齢: 中学2年生(13~14歳前後)なので、民法第4条により「未成年者」です。
  • 法律行為: フリマアプリでのゲームアカウント売却は「法律行為」に該当します。
  • 法定代理人の同意: 保護者の同意はありません。
  • 例外の検討:
    • 「単に権利を得、又は義務を免れる法律行為」ではありません。
    • 「営業を許された未成年者」ではありません。
    • 「処分を許された財産」であるか? 5千円という金額は、中学生のお小遣いの範囲内と判断される可能性があります。しかし、ゲームアカウントという「財産」を売却すること自体を、保護者が「処分を許した」と見なせるかが論点です。一般的に、お小遣いとは現金やその範囲内で購入する日用品を指し、ゲームアカウントのようなデジタル財産の売却まで含めるとは考えにくいかもしれません。
  • 詐術の有無: ユウキくんが年齢を偽ったり、保護者の同意があるように装ったりした事実は明確ではありません。

結論: ユウキくんのゲームアカウント売却契約は、保護者の同意がないため、民法第5条2項に基づき、保護者が取り消すことができる可能性が高いです。ただし、「処分を許された財産」の解釈や、ゲームアカウントというデジタル財産の特性(一度譲渡されると、元の状態に戻すのが物理的な商品より難しい場合がある)によっては、紛争となる可能性もあります。

このようなケースでは、法律の条文をただ知っているだけでなく、具体的な事実関係を正確に把握し、条文の要件に当てはめて考える「法的思考力」が不可欠です。特に「処分を許された財産」の範囲や「詐術」の認定は、ケースによって判断が分かれる「答えのない問い」であり、まさにこども六法スクールで学ぶべきポイントとなります。

家庭で子どもと話し合うヒント

家庭で子どもと話し合うヒント

フリマアプリでのトラブルを未然に防ぎ、万一トラブルに遭った際に適切に対処できるよう、家庭で子どもと話し合うことは非常に重要です。法的思考力を育むための具体的な問いかけのヒントをいくつかご紹介します。

  1. 「もし自分が、相手が未成年だと知っていたら、どんなふうに取引する?」 フリマアプリでの取引は、相手の顔が見えないからこそ、相手の立場に立って考える想像力が大切です。未成年者保護のルールがあることを踏まえ、「もし相手が自分と同じ年齢の子どもだったら、どんなことに気をつけて取引すべきか」を一緒に考えてみましょう。

  2. 「『同意』って、具体的にどういうことだと思う?どんなときに『同意があった』と言えるかな?」 民法第5条の「法定代理人の同意」は非常に重要なキーワードです。口頭での承諾なのか、書面が必要なのか、クレジットカードを使わせることは同意と見なされるのかなど、具体例を挙げながら「同意」の定義について話し合ってみましょう。曖昧な「同意」は、後々のトラブルの元になることを理解させます。

  3. 「お金を払ったのに商品が届かなかったら、どうすればいいと思う?なぜそう思うの?」 金銭トラブルはフリマアプリで最も多い事例の一つです。感情的に怒るだけでなく、「なぜ相手は商品を発送しないのか」「どうすれば商品を受け取れるか、またはお金を取り戻せるか」を冷静に考えるプロセスを促します。警察や消費者センター、フリマアプリ運営会社など、公的機関への相談も選択肢であることを教える良い機会です。

  4. 「もし自分が売ったものが、後で『やっぱり返してほしい』と言われたら、どう感じる?それはなぜ?」 フリマアプリは、出品者と購入者の両方の立場を経験できる場でもあります。自分が売った商品について、購入者からクレームや返還要求があった場合、自分ならどう対応するかを考えさせることで、契約の重みや相手の立場を尊重することの重要性を教えることができます。

  5. 「フリマアプリの利用規約って、何のためにあると思う?法律とどう違うのかな?」 多くのフリマアプリには利用規約があります。利用規約はサービス提供者と利用者間のルールですが、法律とは異なります。規約違反と法律違反の違い、そして規約が法律に優先されるわけではないことを理解させることで、多層的なルールを読み解く力を養います。これは、「メディアリテラシーとは?」にも通じる重要な視点です。

これらの問いかけを通じて、子どもたちは単に答えを覚えるだけでなく、身の回りの出来事を法的な視点から分析し、論理的に考える力を養うことができます。正解が一つではない問いに向き合うことで、「答えのない問いを扱う」というこども六法スクールの授業の本質を家庭で実践できるでしょう。

まとめ:「知っている」が子どもの選択肢を増やす

フリマアプリでの子どもを取り巻くトラブルは、現代社会において避けて通れない課題の一つです。しかし、未成年者の売買契約と取消権に関する法的な知識を持つことで、保護者は子どもを不利益から守るだけでなく、子ども自身がトラブルに直面した際に冷静に、そして論理的に対処できる力を育むことができます。

「知っている」という事実は、子どもたちの選択肢を広げます。法律の条文を読み解き、具体的なケースに当てはめて考える法的思考力は、フリマアプリのトラブルだけでなく、日常生活で直面する様々な問題解決に応用できる普遍的なスキルです。感情に流されず、事実と根拠に基づいて考える力は、子どもたちが多様な情報に溢れる社会を生き抜く上で不可欠なものとなるでしょう。

こども六法スクールでは、単に法律の知識を教え込むのではなく、子どもたちが自ら条文を引き、言葉の定義を見極め、原則と例外の関係性を理解するプロセスを重視しています。フリマアプリでのトラブルも、いじめ問題も、犯罪も、すべて「法的に分解・評価する知的対象」として捉え、感情の渦ではなく「法」というOSで言語化・構造化する力を育みます。この力こそが、子どもたちが未来を切り拓くための土台となるのです。

こども六法スクールの授業では、このテーマを実際に民法の条文を読み解き、フリマアプリでの具体的な売買トラブルのケースを分解する形で扱っています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 子どもが親のクレジットカードを勝手に使ってフリマアプリで買い物をした場合、返金は可能ですか?

原則として、可能です。未成年者が親の同意を得ずに高額な買い物をした場合、民法第5条に基づき、親(法定代理人)はその契約を取り消すことができます。契約が取り消されれば、商品は返品し、支払った代金は返金されることになります。ただし、子どもが「自分は成人だ」と偽るなどの詐術を用いた場合は、取り消せないこともあります。

Q2. 未成年者がフリマアプリで商品を売却し、代金を受け取ってしまった後でも取り消せますか?

売却の場合も、購入と同様に未成年者取消権の対象となりえます。保護者の同意なく売却したものであれば、原則として取り消しが可能です。しかし、売却代金を使い込んでしまっている場合や、購入者がすでに商品を使用している場合など、状況によっては返還や原状回復が難しいケースも出てきます。個別の状況に応じて対応が変わるため、専門機関への相談をおすすめします。

Q3. 「処分を許された財産」とは具体的にどのようなものですか?

「処分を許された財産」とは、親がお小遣いとして与えたお金や、特定の目的のために使ってよいと許可したお金、またはそのお金で購入した物品などを指します。例えば、お小遣いで買う文房具や漫画などがこれに当たります。しかし、高額な商品や、親が想定していないような特殊な財産(ゲームアカウントなど)の売買は、通常この範囲に含まれないと解釈されることが多いです。

Q4. 子どもがフリマアプリでトラブルに遭ったら、まずどこに相談すればよいですか?

まずは保護者が状況を詳しく聞き取り、証拠(取引画面のスクリーンショット、メッセージ履歴など)を保存してください。その上で、フリマアプリの運営会社に問い合わせるのが第一歩です。解決しない場合は、国民生活センターの消費者ホットライン(188)や、お住まいの地域の消費生活センターに相談することをお勧めします。未成年者の契約トラブルに詳しい弁護士に相談することも有効な選択肢です。

Q5. 子どもにフリマアプリを利用させない方が安全でしょうか?

一概に利用させない方が良いとは言えません。フリマアプリは、モノを大切にする心や経済感覚を養う機会にもなり得ます。重要なのは、トラブルを避けるための法的知識と、万一の際に冷静に対処できる法的思考力を子どもに身につけさせることです。保護者と一緒に利用ルールを決め、取引の都度、確認や相談をする習慣をつけることが大切です。

参考文献・一次情報
ご利用にあたって(免責)
本記事は、法律を身近に理解するための一般的な解説であり、個別の法的アドバイスではありません。実際のトラブルや具体的なご状況については、弁護士や法テラスなどの専門機関にご相談ください。本記事は『こども六法』著者・山﨑聡一郎の法教育の考え方にもとづき、こども六法スクールが作成しています。

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